ある朝、母が宗教に入っていることを知る。
ぼくはただ、対話をするしかなかった。

母が宗教に通っていることを知って
ぼくはカメラを回し始めた。
様々な人と対話をする。
母の気持ちを理解するために。
次第にぼくは当事者としてこの一件に巻き込まれていく。
そしてぼくは、見つめることだけをする。

 
映画「belief」について
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ある朝、母がカルト視される宗教に入ったことを知った息子。
その現実に直面して、彼は母にカメラを向けた。
次の日、印鑑などの購入の他に、多額の献金をしていることが判明する。
どうしてこんなことになってしまったのか?
母は特別信仰心に篤い人ではない。
3年前に父が亡くなったことが原因かもしれない。
あるいは、仕事を辞めて毎日一人で家にいるのが悪かったのかもしれない。
繰り返される様々な対話。淡々と続いていく母の日常。
やがて疑問の矛先は彼自身に向けられる。
彼はうつ病を患っていた。苦しむ息子を思いやる母。
母はもしかしたら自分のためにカルトに入ったのではないか?
彼は事実を知ろうと思う。
カルトとは何か?そして、家族とは何か?

この映画は、監督自ら全編撮影し、
母親をはじめとする家族、宗教信者、宗教識者、心理学者、弁護士らとの
対話によって制作されました。
しかし本作を「カルト問題についてのドキュメンタリー」とだけ見ることは
適切ではありません。
これは、監督自身の母親への愛の告白であり、
同時に母親の息子への愛の告白であり、
そして家族というものがいかに成り立っているかということの記録でもあります。
自分の母親と話がしたくなる、そんな映画です。

登場人物 ▲ ページ上へ

土居幸子
土居健一
土居りえ子
土居恭史郎
土居明日架
浅見定雄(聖書学者)
山口広(弁護士)
パスカル・ズィウ゛ィ(カウンセラー)
西田公昭(心理学者)

スタッフ ▲ ページ上へ

監督:土居哲真
製作:麻田弦 伊東美穂
音楽:福島諭
整音:横山純
意匠:桝尾あき
題字:並河久美子
配給:「belief」製作委員会

 
予告編
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■ 予告編 ロングバージョン(3分30秒)

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推薦コメント
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■ 香山リカ(精神科医・帝塚山学院大学教授)
この作品には、涙も叫びも親切な説明もなければ、見終わったあとのカタルシスもない。
しかし、<リアルなもの>だけが持つ圧倒的な迫力が、静かに胸に迫ってくる。
一度ではわかりづらければ、安易に誰かに説明を求めずに、ぜひ何度でも見てほしい。

■ 紀藤正樹(弁護士)
カルト被害は財産被害だけではない。
家族被害や精神被害に及ぶ。
この映画は、カルトに入信した母を引きとめようとする子ども、
家族の葛藤を克明に描くことで、
被害者や家族がおちいる被害の深刻さをリアルに描いた。
心にしみとおるドキュメンタリー映画だ。

■ 佐藤真(ドキュメンタリー映画作家)
人は誰もが何かに依存して生きる。
そのやり方がいかに畸型であろうが、
心の中の空洞をどうにか埋めようと必死にもがいて生きている。
それを"愛"と呼ぶなら、その愛への渇望の強靭さの一点で、
この作品は私ドキュメンタリーの袋小路をギリギリのところで抜け出している。

■ 加藤幹郎(映画批評家・京都大学大学院教授)
この映画が美しいのは、さながら祖母から孫にいたる親子三代の
ホーム・ドラマででもあるかのように、
家族のあやうい均衡が画面を震わせるためである。
カルト教団に入信した母親と鬱病の息子。
映画を介してふたりの間に会話が生まれる。
それから家族のあやうい紐帯に宇宙的光芒が輝きはじめる。

■ 小田島等(イラストレーター/デザイナー)
そんなに強烈なクライマックスは無い映画なんだけど、
光のような柔らかいデジタル・ビデオ・ノイズが作品全体を包んでいるんだ。
それは母と自分は本当は他人かもしれない、という根源的疑問希求の消失点に似ている。
母を映像データに記録/公開することは、 本当は宗教的な儀式かもしれない。

■ 松江哲明(ドキュメンタリー監督)
宗教を疑う、笑顔を疑う、母親を疑う、セルフを疑う、ドキュメンタリーを疑う、
そこから始まる『belief』が見たい。
対話を通してでしか母親と関われない作者の「位置」に疑いを持たなければ、
信念は見えない。
『belief』は観客に委ねられている。

■ 有田芳生(ジャーナリスト)
家族の愛情が精神の呪縛を解いていくプロセスは普遍的な感動を与えてくれる。
『ぼくはただ、対話をするしかなかった』――この土居哲真の『つぶやき』にこそ
カルトから脱出するための最大にして決定的な秘訣がある。
『どうすればいいのか』と悩む人たちに一人でも多く届けと願うばかりだ。

 
上映スケジュール
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2009年2月4日(水)  (終了しました。)
第43回 Video Act ! 上映会 〜家族を映すカメラ〜
18:30開場、19:00上映開始 (上映時間62分)
参加費:500円
東京ボランティア 市民活動センター
東京都新宿区神楽河岸1-1
飯田橋セントラルプラザ10F
tel:0332351171
上映会HP
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2007年12月21日(金)、12月23日(土)  (終了しました。)
「第21回自主製作映画フェスティバル」の1プログラムとして上映されます。
12月21日(金) 14:30〜 (上映時間62分)
12月23日(日) 18:30〜
<1回券>
当日券:一般1500円、大学生1300円、中・高・予・シニア1000円、会員1100円
前売券:一般1200円、大学生1200円、会員1000円
<3回券>
当日券:一般3300円、大学生3300円、会員3000円
前売券:一般3000円、大学生3000円、会員2700円
名古屋シネマテーク
名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービル2F
tel:0527333959
映画館HP
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2007年10月20日(土)〜11月9日(金)  (終了しました。)
10月20日(土)〜10月26日(金) 11:30〜 / 13:00〜 (上映時間62分)
10月27日(土)〜11月2日(金) 11:30〜 / 13:00〜 /19:30〜 / 20:50〜
11月3日(土)〜11月9日(金) 20:30〜
※11月1日(木) 19:30〜 / 20:50〜 11月8日(木) 20:30〜 は休映します。
当日券のみ:一般1400円、学生1300円、小・中・高・シニア・会員1000円
シネ・ヌーヴォX
大阪市西区九条1-20-24
tel:0665821416
映画館HP
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2007年8月31日(金)、9月1日(土) (終了しました。)
両日ともに、19:00開場、19:30上映開始 (上映時間62分)
当日券のみ1000円
BOOK OF DAYS
新潟県新潟市中央区古町通2番町669-2 ダイアパレス1階
tel/fax:0252239577(ご予約/お問合せ)
会場HP
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2007年7月28日(土)〜8月17日(金)  (終了しました。)
連日11:10〜 モーニングショー1回上映 (上映時間62分)
当日券:一般1500円、学生1400円、小・中・シニア・会員1000円
シネマアートン下北沢
東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁2階
tel:0354521400
映画館HP
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イベント
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Video Act ! 上映会 (終了しました。)
■ オリジナルバージョンにて上映
上映終了後、
土居哲真監督がトーク&ディスカッションを行います。

名古屋シネマテーク (終了しました。)
■ 舞台挨拶
12月21日(金)、23日(日)ともに、上映終了後、
土居哲真監督が舞台挨拶を行います。

シネ・ヌーヴォX (終了しました。)
■ 舞台挨拶
10月20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)、11月4(日)、各回上映終了後、
土居哲真監督が舞台挨拶を行います。

BOOK OF DAYS (終了しました。)
■ トークイベント
8月31日(土)、9月1日(日)ともに、上映終了後、
監督が作品の解説と、観客の方との質疑応答を行います。

シネマアートン下北沢 (終了しました。)
■ 舞台挨拶
7月28日(土)、29日(日) 上映終了後、
土居哲真監督が舞台挨拶を行います。
■ トークイベント
8月4日(土)   下村健一さん(TVキャスター)   ー メディアとしての「私」 ー
        詳細はこちら(下村健一の「眼のツケドコロ」)
8月8日(水)   加藤治代さん(映像作家)   ー 母親を撮るということ ー
8月10日(金)   香山リカさん(精神科医)   ー 生きづらいぼくと母親 ー
8月11日(土)   紀藤正樹さん(弁護士)   ー カルト被害の現状と課題 ー
8月14日(火)   諏訪敦彦さん(映画監督)   ー 暴力装置としてのカメラ ー
各回ともに上映終了後、ゲストの方と監督との対話形式で行います。
■ ティーチ・イン
期間中毎週火曜日(8月14日を除く)、木曜日、日曜日
(7月31日、8月2、5、7、9、12、16日)、
上映終了後、監督が作品の解説と、観客の方との質疑応答を行います。

 
お問合せ
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映画、上映に関するお問合せは、
こちらまでお願いします。

■ 監督略歴
土居哲真 1975年生まれ。
大学入学と同時に映画制作を開始。
京都大学文学部美学美術史学専修卒業。
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)修了。
土居哲真のウェブサイト devenir.info/

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